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FINAL FANTASY

話題先行でフルCGとしての技術力は存分に発揮したものの、興行的には今一つだった(というより制作費がかかり過ぎ)ファイナル・ファンタジーの映画を観ました。平日という事もあってか、なんとたったの5人! あと数日で上映が終わるとはいえ(※1)、あまりの人気の無さに少々驚いてしまいました(そう考えると「千と千尋の神隠し」ってかなり凄いですね)。

正直な感想は「想像してたよりも面白かった」という感じです。CGに関しても予想以上に完成度が高く、テレビの特番や雑誌等で紹介されているものとは比べ物にはならない程の迫力でした。正直なところ、4年もかかったのか!? というより、たった4年で作ったのか!? といった印象です。このあたりは、やはりフィルム&映画館という特性に加え、圧倒的な高解像度による情報量の多さに起因しているのだと思います。確かに分業による弊害がモロに出ていて、キャラによってはモーションや表情にムラがあったりするのですが(※2)、観る側が特別な壁を作らない限り、観ている間にフルCGだということを忘れさせてくれる程の完成度でした。

何より意外だったのが、思った以上に「映画」になってるという事です。トータルとして見ると世界観および物語の設定に強引な面が多々あり、それゆえ物語が理解しにくくなっていたりしますが、おそらくCG制作以外のスタッフ達の仕事がかなりしっかりしたものだったのでしょう。明らかにゲームの延長を臭わす内容ながら、その雰囲気を上手く転換し、マジメに「ハリウッド映画的」なジャンルに食い込ませています。やはりCGの技術うんぬんよりも、カット割や演出、そしてSE等の音楽関係が大きな要因を占めていると言えます。惜しむらくは、本来単純明解なはずのストーリーを自らで中途半端な方向で説明し過ぎたというところでしょうか(合わせてFFというタイトルじゃなかったら、というのも強く思った)。

ふと『「GUNDAM」というのは「General purpose Utility Non Discontinuity Augmentation Maneuvering WEAPON SYSTEM(※3)」の略なのだ!』という、妙な後付け感の強い設定を思い出してしまいました。なんでも完璧に説明すれば良いっていうわけでも無いでしょうに・・・。つまり、伝えたい物事に対して抽象化する部分と説明する部分とのバランスがいまひとつだったというわけです(というより、妙な横やりが入ってこんなカタチになった印象が>FFM)。

結果的には興行成績がすべてを物語っているので、あながち「トータルとしてのバランスが悪い」というのも間違いでは無いのかも? しかし、傑作とは言えないにしても十分観る価値はあると思うし、何より普通に面白い映画だと思います。おそらくビデオで観てしまうと、映像的にかなり物足りないものに成り下がってしまう可能性が高いので、もし観るのなら絶対に映画館に行くべきだと言えます。とはいえ現状では既に上映は終了しているので、DVD&大画面TV&5.1chの環境で観るのがベターだと思います(※4)。
(2002/01)

追伸:
ラルクのエンディングテーマソングにはちょっと疑問が。というのも、エンドロールが半分ぐらい過ぎてからようやく流れる感じなんです。つまり、単純にラルクファンを取り込むためだけの囮だったのではないでしょうか? それぐらいなんとも微妙な扱いなわけです
※1
視聴日は2001年10月2日
※2
というより、明らかにニール1人の動きだけが胡散臭い。個性派俳優のスティーヴ・ブシェミが声を担当しているだけに、必要以上に目立ってしまいます。なんだか逆にスティーヴが可哀想なところです。ニールを担当したアニメーターは“ジェイ・ランデル”なんですが、分業制だと誰の仕事なのかがすぐわかってしまうだけに、本人にとってもかなり風当たりが厳しいところでしょう。しかしこれはアニメーター本人よりも、あの仕事内容でOKを出した監督(首脳陣)の方に問題があるのかも知れません
※3
日本語にすると「汎用的且つ継続的に増加する戦術的機動のための兵器システム」という意味になるようです。しかしこの名称は、グリプス戦役時にガンダムタイプの開発を行ったあるチームが付けた名称なので、他にもガンタンク、ガンキャノンの「ガン(GUN)」に、「自由(freedom)」を語源とした「ダム(DAM)」を合体させたものだという説もあるらしい
※4
2002年2月2日にDVDがリリースされる予定です(リリースインフォ
本文:ボブ爺

原作・監督・製作:
プロデューサー:

共同監督:
脚本:
音楽:
アニメーション・ディレクター:
ステージング・ディレクター:
VFXスーパーバイザー:

サントラ:
ノベライズ:
オフィシャル・ブックス:
エンディングテーマ:

字幕翻訳:
監修:

ヴォイスアクター
アキ・ロス:
グレイ・エドワーズ:
ハイン将軍:
シド博士:
ライアン・ウィタカー:
ニール・フレミング:
ジェーン・プラウドフット:

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